野生動物たちの運命は?パブコメ開始
クマ、イノシシ、ニホンジカの3種の野生動物についての「特定鳥獣保護管理
計画の技術マニュアル」の改訂案に対する意見の募集(パブリックコメント)が
行われています。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10973
日本の野生鳥獣を保護する法律が、鳥獣保護法(狩猟法)です。
1999年にこの法律の大幅「改正」案が国会にかかったとき、ALIVEを含む多くの
野生動物・自然保護団体がこれを「改悪」であるとして反対しました。
その「改正」の中身とは、簡単に言うと、
第一に、鳥獣の捕獲(駆除)の権限を国から都道府県(市町村)に委ね、地元の
利害関係者の判断だけで容易に動物を捕獲(駆除)できるようにすること、
第二に、絶滅のおそれがあったり、農作物被害などを引き起こす特定の鳥獣
(クマ、ニホンザル、イノシシ、シカ、カモシカ)については、特定鳥獣保護管理計画
を立てて、計画的に保護または捕獲(駆除)していく制度を設けること、
というものです。
NGOの活動により多くの国会議員が問題点を認識するようになり、参議院では
活発な審議が行われて、改正案が廃案になる寸前までいきました。
この経緯は、野生生物保護法制定を求める全国ネットワークのホームページに
掲載されています。
http://www.wlaw-net.net/net/tyou1999/index.html
残念ながら「多数決」でこの「改正」は成立してしまいましたが、せめての歯止め
として、特定鳥鳥獣の保護管理計画を立てる際に、都道府県(市町村)が指針と
する「技術マニュアル」に、きちんと保護の施策が盛り込まれるように、私たちは
強く求めています。
2000年に第1次の技術マニュアルが策定されたときは、作成の過程も公表されず、
パブリックコメントも行われませんでした。
今回、この技術マニュアルの改正にあたり、私たちが公開を求めた結果、はじめて
パブリックコメントが行われることになりました。
日本の野生動物の運命に関心のある皆様は、ぜひ、意見を出していただきたいと
思います。
------------以 下-------------
平成21年3月27日
特定鳥獣保護管理計画技術マニュアル(イノシシ編)、(ニホンジカ編)
及び(クマ類編)の改訂案に対する意見の募集(パブリックコメント)
について
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10973
(お知らせ)
平成12年度に作成した特定鳥獣保護管理計画技術マニュアル(イノシシ編)、
(ニホンジカ編)及び(クマ類編)をその後の状況の変化等を踏まえ、改訂案
(別添資料)をとりまとめました。
この改訂案について広く国民の皆様から平成21年3月27日(金)から平成21年
4月25日(土)までの間、意見募集を行います。
1.背景
特定鳥獣保護管理計画(特定計画)制度は、地域的に著しく増加または減少
している野生鳥獣の個体群の科学的・計画的な保護管理の実施により
人と鳥獣との共生を図る目的で、平成11年に創設され、平成21年2月現在、
46都道府県で5種について99計画が作成されています。
この特定鳥獣保護管理計画を都道府県が作成する際の技術的な参考となる
資料が特定鳥獣保護管理計画技術マニュアルです。
2.意見募集対象(改訂案)
(1)特定鳥獣保護管理計画技術マニュアル(イノシシ編)
(2)特定鳥獣保護管理計画技術マニュアル(ニホンジカ編)
(3)特定鳥獣保護管理計画技術マニュアル(クマ類編)
3.意見の提出方法
御意見のある方は、別添「意見募集要項」に沿って郵送、FAX又は電子メール
にて御提出願います。意見募集要項に沿っていない場合、無効となることがあり
ますので御注意願います。
なお、頂いた御意見に対する個別の回答はいたしかねますので、その旨御了承
ください。
(以下、略)
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