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2010年3月の記事

尼崎の犬繁殖業者、狂犬病予防法で有罪に

3月26日、尼崎の犬繁殖業者に対する処分がありました。
犬の登録・注射をしなかった件では有罪になりましたが、化製場法については
行政が通知をせず知らなかったとして起訴猶予になったとのことです。

罰金40万円、違法飼養容疑では起訴猶予に
 兵庫県尼崎市の犬繁殖業者が無許可で多数の犬を飼っていた事件で、
尼崎区検は26日、狂犬病予防法違反(予防注射の未実施など)の罪で業者の
男性(54)を略式起訴した。尼崎簡裁は同日、罰金40万円の略式命令を出し、
男性は即日納付した。

 一方、市長の許可が必要な区域内に飼育施設があるのに許可を受けていな
かったとして、男性は県警から化製場法違反(無許可飼養)容疑でも逮捕されたが、
尼崎区検は「市の指導が不十分で男性は許可が必要なことを知らなかった」
などとして、同容疑については不起訴処分(起訴猶予)にした。
朝日新聞 2010年3月27日
http://www.asahi.com/kansai/sumai/news/OSK201003270044.html

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尼崎市が公文書改ざんを陳謝、今後の方針を表明

行政が犬繁殖業者を改善指導することなく大量の犬を引取り、殺処分していた
件について、3月17日、尼崎市議会予算特別委員会で質疑が行われました。

尼崎市議会議会
http://www.discussvision.net/amagasakisi/index.html

質問に立った都築議員は、市が「収容犬台帳」の書き換えを行っていたことを
指摘、市は公文書の改ざんを認めて陳謝しました。

改ざんの内容は、2月にALIVEが行った開示請求では、台帳に、「イングリッシュ
コッカー、ミニチュアダックス、柴犬、計25匹」と記載されていたのですが、その
2週間後に市議が開示請求したときは、頭数が削除されていたというものです。
新聞記事によると、センター所長は「あまり露骨に頭数が記載されているのは
好ましくないと思った」と述べているとのことです。

請求者によって公文書の開示度が変わるばかりか、内容まで書きかえられる
ことは情報公開制度の根本をゆらがすもので、市側は「二度とこうしたことが起
こらないようにする」と陳謝しました。
なおこの問題は、関西地域の新聞各紙で大きく報道されました。

議員は、犬の実際の飼育頭数についても質問。当初は200頭と言っていたが、
12月17日の4課合同の立入り調査では318頭と公表、しかし12月25日の
警察による家宅捜索では437頭となっていたことについて、行政が犬の正確な
頭数も把握できていないと指摘。これに対して市は、目視だったので正確な頭数
ではないと答えました。
しかし、そもそも犬の登録注射をきちんとさせるためには、実際の頭数を把握
していなければならないはずで、このあたりも市側の取組みの甘さが見受けら
れました。

今後の動物行政の在り方についての質問には、業者の犬の登録注射の実態
調査をしたところ、ほとんどがなされていないことが判明したので、今後は定期
的な監視計画を立てて実行していく、検討会議を設置して動物行政のありかた
を改善していく等と回答しました。
また、現行の動物愛護法では多頭飼育の規制ができないことなどから、市として
国に対して法改正を求める要望をするべきではないかという質問については、
要望していきたいと回答しました。
地方議会から国に動物愛護法改正の要望書が提出されることは意味のある
ことで、この約束が実行されるように注目していきたいと思います。

ALIVEのホームページに、尼崎の問題をまとめて掲載していますので、あわせて
ごらんください。
http://www.alive-net.net/companion-animal/gyousha/index.html

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公開シンポジウム「霊長類の脳科学」

サルなどの霊長類を使用した脳科学の実験的研究の発表会が行われました。
莫大な税金を使う脳研究者たちの自己宣伝の場でした。
しかしこういう場も、私たち一般市民、納税者の立場から見れば、動物実験の
実態を知る機会のひとつです。
皆さんも、動物実験を行う脳研究者たちの脳の中味はどうなっているか、時には
聞きに行ってみませんか。

公開シンポジウム「霊長類の脳科学-将来展望と日本のプレゼンス」
http://www.kuba.co.jp/primate10/

日時:2010年3月20日(土)13:00 ~ 17:50
会場:東京商工会議所7F 国際会議場 
(東京都千代田区丸の内3-2-2)
主催:自然科学研究機構新分野創成センター 京都大学霊長類研究所
共催:自然科学研究機構生理学研究所「ニホンザル」バイオリソースプロジェクト運営委員会
後援:文部科学省、理化学研究所バイオリソースセンター、国立遺伝学研究所、
    日本神経科学学会、日本生理学会、日本霊長類学会、日本実験動物学会、
    国立大学法人動物実験施設協議会、公私立大学実験動物施設協議会、
    動物実験関係者連絡協議会

申込方法:参加費無料・要事前申込
定員:200名

プログラム
http://www.kuba.co.jp/primate10/program.html

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環境省の犬猫適正飼養ガイドライン

このほど、環境省のホームページに、「住宅密集地における犬猫
の適正飼養ガイドライン」が掲載されました。
「地域猫」活動等についても詳しく紹介されていますので、いちど
ごらんください。
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/index.html

行政が行う「子犬と子猫の適正譲渡ガイド」というカラーの冊子
も、このサイトに掲載されています。民間の愛護団体の譲渡活動
にも参考になると思います。

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犬繁殖業者による違法行為問題

一人で数十~数百頭もの犬を多頭飼育している犬の繁殖業者は、一般に
ほとんど犬の登録・注射をしていないのが現状です。
尼崎市の犬繁殖業者が、狂犬病予防法違反等の容疑で摘発されたことの
意味はたいへん大きいものがあります。
これを機に、全国の動物行政は、繁殖用の犬、実験用の犬等、多頭飼育
しているすべての施設に立入り調査をして、実態把握と、法令順守を周知
徹底していただきたいものです。

行政が、業者とともに犬の大量殺処分を勧めてきたという意味では、尼崎
の動物行政にも問題があります。

⇒尼崎市の動物行政の改善に向けて。
http://www.city.amagasaki.hyogo.jp/welcome_mayor/index.html

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犬360匹を無許可飼育の疑い 尼崎の繁殖業者を逮捕
朝日新聞 2010年3月4日
http://www.asahi.com/national/update/0304/OSK201003040004.html
兵庫県尼崎市の犬繁殖業者が無許可で多数の犬を飼育していたと
される事件で、兵庫県警は4日、「ペットショップ尼崎ケンネル」
の経営者を化製場法違反(無許可飼養)と狂犬病予防法違反(予防注射の
未実施など)の疑いで逮捕し、発表した。県警は、尼崎市が違法飼育状態を
長期間にわたって事実上放置していた経緯も調べる。

犬繁殖業者:狂犬病予防法違反容疑などで逮捕 兵庫県警
毎日新聞 2010年3月4日
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100304k0000e040045000c.html

尼崎の違法飼育:狂犬病予防、大半怠る 市、犬販売・繁殖業者を調査/兵庫
毎日新聞 2010年2月26日 〔阪神版〕
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20100226ddlk28040336000c.html

市内の39施設のうち、既に廃業した施設などを除く27施設のうち、狂犬病予防法
に基づく予防注射をしていない施設は23施設あった。また動物愛護法違反も
24施設、多数の動物を飼う施設に必要な化製場法に基づく許可を取っている施設
はゼロだった。

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【千葉県習志野市】パネル展

ほぼ毎月、恒例の駅前街頭パネル展です。

◆3月20日(土)11:00~17:00 (雨天中止)

◆JR総武線・津田沼駅北口

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生物多様性保全のための民間活動促進制度、意見募集

民間に広く周知を図るには、意見の募集期間がとても短く、疑問に思うパブコメです。

生物の多様性の保全のための民間活動の促進に関する制度の考え方について

多種多様な生態系を有する我が国における生物多様性の保全のためには、
全国的な見地からの取組に加え、地域における様々な主体の連携による、
地域の自然的・社会的特性に応じた取組が大変重要です。
 平成20年に制定された生物多様性基本法においては、「多様な主体の連携
及び協働並びに自発的な活動の促進等」の必要性が強調され(同法第21条)、
また、本年10月に愛知県名古屋市にて開催される生物多様性条約第10回
締約国会議(COP10)において議論される「ポスト2010年目標」に係る日本提案
においても、生物多様性保全のための「多様な主体の参加の促進」が掲げられ
ており、我が国は、こうしたテーマも含めて、議長国としてリーダーシップを発揮
する必要があります。
 こうしたことを踏まえ、現在、各地域において様々な主体の連携によって行わ
れている生物多様性の保全のための活動を我が国全体として一層促進する
ための制度について検討しています。
 そこで、本制度の考え方(別紙)について、2月24日(水)から3月10日(水)
までの間、広く国民の皆様から御意見を募集します。

1.意見募集の対象
 生物の多様性の保全のための民間活動の促進に関する制度の考え方について

2.意見募集期間
 平成22年2月24日(水)~平成22年3月10日(水)17:00
 ※郵送の場合は同日必着

(以下、略)

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【神戸市】パネル展

◆日時:3月28日(日)10:30~17:00

◆場所:JR,阪急,阪神三ノ宮駅南側すぐ
 フラワーロード三ノ宮センター街東口(マルイ前)
※雨天の場合はパネルなしでチラシ配りを行います。ぜひご参加を!

◆主催:ALIVE兵庫

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