行政が犬繁殖業者を改善指導することなく大量の犬を引取り、殺処分していた
件について、3月17日、尼崎市議会予算特別委員会で質疑が行われました。
尼崎市議会議会
http://www.discussvision.net/amagasakisi/index.html
質問に立った都築議員は、市が「収容犬台帳」の書き換えを行っていたことを
指摘、市は公文書の改ざんを認めて陳謝しました。
改ざんの内容は、2月にALIVEが行った開示請求では、台帳に、「イングリッシュ
コッカー、ミニチュアダックス、柴犬、計25匹」と記載されていたのですが、その
2週間後に市議が開示請求したときは、頭数が削除されていたというものです。
新聞記事によると、センター所長は「あまり露骨に頭数が記載されているのは
好ましくないと思った」と述べているとのことです。
請求者によって公文書の開示度が変わるばかりか、内容まで書きかえられる
ことは情報公開制度の根本をゆらがすもので、市側は「二度とこうしたことが起
こらないようにする」と陳謝しました。
なおこの問題は、関西地域の新聞各紙で大きく報道されました。
議員は、犬の実際の飼育頭数についても質問。当初は200頭と言っていたが、
12月17日の4課合同の立入り調査では318頭と公表、しかし12月25日の
警察による家宅捜索では437頭となっていたことについて、行政が犬の正確な
頭数も把握できていないと指摘。これに対して市は、目視だったので正確な頭数
ではないと答えました。
しかし、そもそも犬の登録注射をきちんとさせるためには、実際の頭数を把握
していなければならないはずで、このあたりも市側の取組みの甘さが見受けら
れました。
今後の動物行政の在り方についての質問には、業者の犬の登録注射の実態
調査をしたところ、ほとんどがなされていないことが判明したので、今後は定期
的な監視計画を立てて実行していく、検討会議を設置して動物行政のありかた
を改善していく等と回答しました。
また、現行の動物愛護法では多頭飼育の規制ができないことなどから、市として
国に対して法改正を求める要望をするべきではないかという質問については、
要望していきたいと回答しました。
地方議会から国に動物愛護法改正の要望書が提出されることは意味のある
ことで、この約束が実行されるように注目していきたいと思います。
ALIVEのホームページに、尼崎の問題をまとめて掲載していますので、あわせて
ごらんください。
http://www.alive-net.net/companion-animal/gyousha/index.html