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動愛法改正の検討、次のパブコメへ

動物愛護管理のあり方検討小委員会では、平成22年8月から計16回に
わたり動物取扱業の適正化について議論を行い、その内容がパブリック
コメントにかけられました。寄せられた意見数は12万件という空前の数でした。
続けて、小委員会で議論してきた動愛法全体にかかる議論についても、
10月31日に最終とりまとめが行われ、修正を経て、来週から次の
パブリックコメントが行われます。

意見募集の内容

<動物愛護管理のあり方検討の取りまとめ>
1.虐待の防止
 (1)行政による保護等
 (2)罰則規定の見直し
 (3)闘犬等
2.多頭飼育の適正化
3.自治体等の収容施設
4.特定動物
5.実験動物の取扱い
6.産業動物の取扱い
7.罰則の強化
8.その他
 (1)犬のマイクロチップの義務化
 (2)犬猫の不妊去勢の義務化  
 (3)飼い主のいない猫の繁殖制限
 (4)学校飼育動物および公園飼育動物の適正飼養
 (5)災害対応

1.は、動物虐待の定義や取り締まりの強化、動物の一時保護規定など
法律全体に及ぶたいへん重要な事項です。

2.は、全国の動物愛護団体が悩まされてきた多頭飼育問題についての
対策強化です。

3.は、動物愛護センター、保健所、犬抑留所等の犬猫の収容施設について
一律の施設運営基準を設けること、です。これによって施設の改善や
運営の向上を図ることができます。また、犬猫の引取りを抑制するための
方策も含まれます。

4.は、特定動物の輸送や、分類に関する見直しです。

5.は、動物実験者側はいかなる法改正も不要と主張しており、これに対して
実験施設を登録・届出制にして実態把握すべき、3Rの実効性を高める
べきという両論が対立しています。

6.は、産業動物について、動物福祉の国際原則「5つの自由」を、
法律の原則または理念として明記することなどです。

7、は、動物虐待に対する罰則を引き上げるべきとしています。

8.は、(1)と(2)は見送り、(3)は「地域猫」活動などを含みます。
(4)の学校飼育動物については仕組みの見直し、公園飼育動物については
動物取扱業の登録を周知徹底される、としています。
(5)の災害対応としては、動愛法の中に基本事項を明記するとしています。

また、すでにパブコメの終わった動物取扱業については、法改正を待たず
とも施行令で改正できる部分については早期改正を行うことになり、
今回これも一緒にパブコメにかけられます。

<施行令を改正する政令案>
1.動物取扱業にオークション市場を追加する
2.動物取扱業に犬猫の終生引取り飼養施設を追加する
3.犬猫の夜間展示の禁止等

どれも重要な内容ですので、皆様も環境省のホームページや小委員会の
サイトをご覧になり、各自パブコメ意見を出していただきたく存じます。
http://www.env.go.jp/council/14animal/yoshi14-03.html

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