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2011年12月の記事

動愛法改正、議員立法で行われる予定

動愛法改正について検討してきた環境省の動物の愛護管理のあり方検討
小委員会が、12月21日の第25回をもって、報告書を作成し、終了しました。
内容はおおむね、動物愛護法の規制強化に賛成するものですが、いくつ
かの事項では、業界団体等の反対で、双方の意見を載せた「両論併記」
という形になっています。
環境省では対立する意見を調整することができず、法改正は議員立法で
行われることになりました。来年以降は、各党における動愛法改正
ワーキングチーム等で議論されることになります。
今後、よりよい法改正が実現するためには、動愛法に関わる関係議員の方々
にお願いしていくことが必要です。
皆様も、年末年始の休暇には、地元の国会議員や関心をもってくれる
議員の方々に、意見をお送りください。

<大きく意見が分かれているのは、以下の事項です>

動物取扱業の規制に関して:
・幼齢犬猫を親兄弟から引き離す週齢について
・動物の収容施設の数値基準
・両生類、鑑賞用魚類を動愛法の規制の対象とし、それらを扱う業者を
 動物取扱業に含める

動物取扱業以外の規制に関して:
・実験動物施設の登録制/届出制3Rの義務化

11月~12月にかけて行われたパブコメに寄せられた意見の総数は、約
5万6000人でしたが、実験動物施設の登録制/届出制、3Rの義務化
に賛成の意見は約2万4000件、反対は834件(実験関係者の組織的意見
と推定される)でした。

幼齢犬猫を親兄弟から引き離す週齢についての議論は、メディアでも
報じられています。

-----------以下、引用----------------

ペット販売、生後何日から? 動物愛護法改正で意見対立
朝日新聞 2011年12月21日19時2分
http://www.asahi.com/national/update/1221/TKY201112210168.html

5年に一度の動物愛護法の見直し議論が大詰めを迎えている。
焦点は、子犬や子猫を生後何日から販売できるか、という問題だ。環境省
の専門委員会が21日に規制案を示す予定だが、動物愛護団体とペット業界
が鋭く対立し、なお結論が見えないままだ。
(略)
 環境省調査(2010年)によれば、子犬や子猫の飼い主のうち、2割超
が生後50日未満で購入。40日未満も1割を超す。
 一方、動物愛護運動に取り組むNPO法人「ALIVE(アライブ)」
の野上ふさ子代表は「親や兄弟から離れる時期が早すぎると、ほえ癖やかみ
癖がつく」と指摘。結果として飼い主に捨てられ、殺処分されるペットが
増えると批判する。
 いまの動物憂護法に基づく規制は、子犬や子猫などは「適切な期間」、
親らと一緒に育てるべきだという抽象的なもの。環境省は、親から引き離
して販売することを禁ずる日数を決める方針だ。だが、この日数を巡って
環境省の「動物憂護管理のあり方検討小委員会」で議論が紛糾。動物愛護
団体は、欧米の一部地域にならう「生後56 日」を主張。ペット業界は、
エサ代などのコストが高まるとして「生後45日」を訴えた。
犬や猫を仕入れた店は、健康状態を2 日以上確認しないと販売できない。
「生後56 日」で規制されれば店に並ぶのは、最短でも58日だ。
 全国ペット協会会長も務める太田社長は「56日には科学的根搬が乏しい。
経験上、飼い主に渡る時期が遅れると動物が人見知りになる恐れがある」
と話す。
 環境省がパブリックコメントを求めたところ、動物愛護者、ペット業界
双方から、12万件を超す意見が殺到。21日に開かれる小委員会でも両論
併記となる見込みだ。環境省幹部は「政治に決めてもらうしかない」と話す。
同省は来年の通常国会で動憂法の改正を目指す。これに先駆け、午後8時
以降の販売を規制する方針。インターネット販売の規制も検討している。
(岩井建樹)

------------------------------

また、以下に、ペットショップで売れ残りの犬猫が、動物病院で外科手術の
練習台に使い捨てにされている実態が報告されています。
売れ残ったペットの行方の一つが、動物実験であることが明らかになって
います。

幼い子犬は売らせない安易な犬の殺処分を減らせ
週刊AERA 2011年12月26日号
http://www.aera-net.jp/latest/

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ALIVE15周年の活動のご紹介

2011年も年の暮れを迎えました。
本年は、東日本大震災と福島原発の事故が発生し、社会に激震と
変動をもたらしました。
一方、すでにお知らせしていますように、本年、当会地球生物会議
ALIVEは、設立から満15年を迎え、また、AVA-netと合併するなど、
大きな節目となる年でもありました。

そこで当会では、この15年の活動を振り返り、現代社会における
動物福祉や環境に関する問題と、これまで取り組んできた活動
及びその成果、私たちにできることなどをまとめた冊子(ALIVE
15周年特別号)を発行いたしました。
このほどその内容を、ALIVEのホームページにも掲載しましたので、
どうかご覧下さい。
http://www.alive-net.net/aboutus/action/index.html

ALIVEの理念や活動を多くの方々に知らせていただけるように、
ホームページやブログ、フェイスブック、ツイッター等を
されている方は、それぞれの場で、ご紹介いただければ
と存じます。

また、野上ふさ子ALIVE代表が、これまでどのように自然環境・
動物保護に取り組んできたのか、その活動もホームページで
ご紹介していますのであわせてご覧いただければ幸いです。
http://www.alive-net.net/aboutus/introduction.htm

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第25回動物愛護管理のあり方検討小委員会ほか

環境省報道発表資料 平成23年12月6日
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14538

 平成23年12月21日(水)に、第25回動物愛護管理のあり方検討小委員会
及び第28回中央環境審議会動物愛護部会を開催します。
また、第25回動物愛護管理のあり方検討小委員会における議論の状況に
よっては、12月27日(火)に、第26回動物愛護管理のあり方検討小委員会を
開催する予定です。本小委員会及び部会は公開で行われますので、
傍聴を希望される方は、下記によりお申し込みください。

1.日時
 第25回小委員会:平成23年12月21日(水)15:00~17:30
 第28回動物愛護部会:平成23年12月21日(水)18:30~19:30
 第26回小委員会(予備日):平成23年12月27日(火)10:00~12:00

2.場所
 第25回小委員会及び第28回動物愛護部会:
  環境省第1会議室(中央合同庁舎5号館22階) 
 第26回小委員会:経済産業省別館1028会議室(予定)

3.議題(予定)
 第25回小委員会:「動物愛護管理のあり方検討報告書(案)」について
 第28回動物愛護部会:動物の愛護及び管理に関する法律に基づく動物
  取扱業の取り扱う動物の管理の方法等に関する基準等の改定について(諮問)
 第26回小委員会:「動物愛護管理のあり方検討報告書(案)」について

4.傍聴
 上記会議は公開で行います。傍聴を希望される方は、平成23年12月13日(火)
まで(17:00必着)に、下記の申込先まで電子メール又はFAXにてお申し込み
ください。

■傍聴申込先
環境省自然環境局総務課動物愛護管理室内 中央環境審議会動物愛護部会事務局
電子メール:shizen-some@env.go.jp / FAX:03-3508-9278
(傍聴に関するお問い合わせ)
 電話:03-3581-3351(内線6988)(担当:小林、岡部)

■記載事項
・「動物愛護管理のあり方検討小委員会の傍聴希望」または、「中央環境審議会
動物愛護部会の傍聴希望」と明記(電子メールの場合は件名欄に記載)
・氏名(フリガナ) ・連絡先の住所、電話番号、電子メールアドレス(携帯電話の
メールアドレスは不可)又はFAX番号、勤務先又は所属団体 ・傍聴を希望する
小委員会の実施回を必ず明記してください。(例:第25回小委員会を希望、
第28回動物愛護部会を希望 など)

■留意事項
・複数名の申込みの場合も、お一人ずつお申し込みください。
・傍聴希望者が多数の場合は抽選といたします。
  なお、予備日として設定している27日開催の第26回小委員会につきましては、
  22日以降に開催が決まり次第、当選者に傍聴券を発送させていただきます。
・傍聴券は当日必ずお持ちくださるようお願いいたします。(電子メールで
   申し込まれた方は、添付ファイルの傍聴券を印刷の上、御持参ください。)
・申込者の代理の傍聴は認めません。
(以下、略)

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