家畜福祉についての獣医師研修セミナーのご案内
会員の皆様には、ALIVE会報105号でもお伝えしましたが、
当会では故 野上前代表の遺志を引継ぎ、
「ALIVE基金」を創設いたしました。
このほど、当会も世話人を務めている
「農業と動物福祉の研究会(JFAWI)」が
ALIVE基金の助成対象者・第一号として、
獣医師向けの家畜福祉セミナーを開催いたしますので、
ご案内いたします。
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家畜福祉についての獣医師研修セミナー
主催 農業と動物福祉の研究会
【研修の目的】
近年OIEなどの世界家畜福祉基準の策定が急速に進展している
にもかかわらず、家畜飼育及びに畜産物の食品安全に携わる獣医
師に動物福祉の概念と基準や日本と他国の状況を学習する機会が
ないことから、専門家の講義を受講する場を提供し、また実際に
家畜の福祉を実践している先進的牧場および食品企業の見学を通
して、日本の畜産業における家畜福祉の普及指導を担う獣医師の
育成を目的とする。
セミナーは東京会場と地方会場において継続的に開催して広く全
国の獣医師に学びの場をつくる予定であるが、今回は最初の企画
として東京会場において臨床獣医師、食品企業勤務獣医師、行政
獣医師、大学等獣医学研究者を対象とする。
【企画内容について】
家畜福祉は、家畜飼育の生産現場から消費に至るフードチェーン
の全行程において実現されるものである。
すなわち生産現場においては家畜のストレスを軽減することによ
って病原菌に対する免疫力を高め健康を増進する飼育方法の実現、
その健康な家畜によって生産された畜産食品の加工流通を担うビ
ジネスの実現、消費者の食の安全を保証するリスク分析システム
の実現、家畜福祉商品を価値あるものとして選択し適正価格で購
入する消費者意識の実現である。
そのため、それらのチェーン各工程における獣医師の役割の発揮
は、農業者のみならず、食品企業や消費者との連携によってなさ
れるものであり、情報の共有と共同事業の開発などが重要であり、
JFAWIはこれまでそのような共通の情報交換の場として国際的なシ
ンポジュームを開催してきた。今回のセミナーはその関連者の中
でも中核となる獣医師を対象とした内容に特化したものである。
【日時】
2013年3月16日(土) 午後1時~6時 家畜福祉セミナー
17日(日)午前8時~午後5時 家畜福祉農場視察(オプショナル)
【場所】
セミナー開催会場:日本獣医生命科学大学(東京都武蔵野市境南町1-7-1)
家畜福祉農場視察:黒富士農場(有機採卵鶏農場、山梨県甲斐市・大学からバスで往復)
【募集定員】
獣医師 先着順 30名
(臨床獣医師、食品安全検査獣医師、行政獣医師、企業獣医師、大学研究所獣医師)
【参加費】
無料(16日夕食懇親会費は別途)
【募集締め切り】
2月28日(定員に達したときに締め切りますので早めにご連絡下さい。)
【セミナーの内容構成及び講師】
(1)家畜福祉についての獣医師教育カリキュラム
①獣医師教育における生命倫理学について
(池本 卯典 日本獣医生命科学大学学長)
②家畜福祉に関する獣医学教育カリキュラム
(加隈 良枝 帝京科学大学講師)
(2)世界の家畜福祉政策の動向
(松木 洋一 日本獣医生命科学大学名誉教授)
(3)家畜福祉品質をもつ畜産物市場の動向
(永松 美希 日本獣医生命科学大学教授)
(4)世界と日本の家畜福祉飼養技術の開発動向
①総 論
(佐藤 衆介 東北大学農学部教授)
②ブロイラー
(竹内 正博 株式会社イシイ代表取締役)
(5)臨床獣医師による家畜福祉指導方法
(岡田 啓司 岩手大学農学部准教授)
※申込み等詳細は、JFAWIウェブサイトをご参照下さい。
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