文部科学省へ意見を! ~ 4/12文部科学省へ要望書を提出 動物性集合胚規制緩和問題 ~
現在、文部科学省が、ヒトの細胞を混ぜ合わせた動物胚(注)(動物の胚にiPS細胞など人の細胞を注入したもの=動物性集合胚と呼ばれる)の規制緩和を検討しています。生まれてくる動物はヒトの細胞が動物の全身に混じり合ったものとなり、意図しない生物が生み出される可能性があります。特にiPSなどの多能性幹細胞から人の脳細胞が生じ、例えば動物が人の思考を持ってしまうことなどが懸念されています(内閣府の議論では、『ブタと話せるという、それこそお伽の世界のようなことができるほうがいいのかもしれない』(議事録よりそのまま)などという委員の意見も出ています)。現在は文部科学省の指針(特定胚の取扱いに関する指針)で、動物個体を生み出すことなどは禁止されていますが、動物個体の作成まで認めるなどの規制緩和案が検討されています(既に内閣府ではその方向を容認する見解が出ています)。
規制緩和が目指す目的の一つは、ヒト移植用の臓器を動物、特にブタの体内で作成しようというもので、そのために、動物(ブタ)の体内でできる臓器を丸ごと人の細胞で置き換えてしまおうというものです。規制が緩和されれば、多くの動物たちが生命を改変され、健康上のリスクを負って生まれ、臓器を採取されたり薬物を投与されたりして、殺されることになります。
文部科学省は近く、総合的な検討のとりまとめを行い、指針改正案のパブリックコメントを行うとしています。ぜひ皆さんからも当会の要望書(以下)を参考にして、今のうちに文部科学省へ意見を届けてください。
〇意見提出先
文部科学省研究振興局ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室
(郵便)〒100-8959 東京都千代田区霞が関三丁目2番2号
(E-mail)ethics@mext.go.jp
(注)胚:受精卵が細胞分裂で胎児になる過程のごく初期の段階の個体
※本件についてさらに詳しい解説は、以下の記事をご覧ください。
| 固定リンク