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2018年4月の記事

動物性集合胚の規制緩和議論が実質終了

3月30日の文部科学省特定胚等研究専門委員会(第104回)で、動物性集合胚(ヒトの細胞を混ぜ合わせた動物の胚)の規制緩和(動物胎内への移植や個体産生の解禁、作成目的の拡大等)に関する最終取りまとめ案の審議が終わりました。(これまでの委員会の資料と議事録はこちらで読むことができます。 )

3月30日に提示された取りまとめ資料は、前回1月29日(第103回)に提示された資料を少し修正したもので、こちらで読むことができます。

当日の委員会では、委員から特段の意見も出ず、文科省が提示した案がほぼそのまま認められました。

この資料はこれまでの長年にわたる審議の総まとめ資料で、結局、重要な論点であった、胎内移植、個体産生や霊長類の使用、脳神経細胞や生殖細胞を作成する研究も(機関内審査と国の個別審査を条件に)全て認める内容になっています。

問題点についてはこれまでいくつかの記事に記載してきた通りですが、全ての論点にわたり科学的根拠や論理的根拠が曖昧で、重要な論点について実質的な議論がほとんどなされておらず、また今まで内閣府の生命倫理専門調査会や文部科学省の作業部会で出された慎重意見をいくつも明確な理由付けもなしに反故にしています。

(上記の取りまとめ資料中、参考4(P23~)でも、平成28年に取りまとめられた「動物性集合胚の取扱いに係る科学的観点からの調査・検討結果」について、都合の悪い部分がさしたる根拠もなしに多く削除されている。)

生命の尊厳の観点からも、民主的手続きの観点からも、到底許されないものです。

文部科学省は次回の委員会から、特定胚指針改正案の審議に入り、近いうちに指針改正案のパブリックコメントも行われる見込みです。その後、親部会である生命倫理・安全部会での審議や内閣府の生命倫理専門調査会への諮問を通して指針が改正される見通しです。

パブリックコメントでは多くの人にご参加いただけるよう、また、今のうちに論点や改正の内容などについて過去の記事などを読んでご理解いただけるように、ご協力をお願いいたします。

※1月に当会が送った質問書に対して文部科学省から実質ゼロ回答がありました。
  質問書提出記事に追記してありますのでご覧ください。

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