2018年3月末に、防衛医科大学校に対して、開示請求で得た動物実験計画書の不明点、疑問点、改善点等に関して、質問書と提言書を送付しました。資料を以下に掲載しますので、ご覧ください。
◎防衛医科大学校に動物実験計画書に関する質問書を提出
防衛医科大学校は防衛省に所属する機関で、「医師である幹部自衛官となるべき者を養成し、かつ、自衛隊医官に対して自衛隊の任務遂行に必要な医学についての高度の理論、応用についての知識と、これらに関する研究能力を修得させるほか、臨床についての教育訓練を行うことを目的として設立」され、「有事・災害時に発生する多数の傷病者を対象とした救命・救急医学を専門的、総合的に研究する」防衛医学研究センターや、病院、医学教育部などを有しています。(「」内記載は学校のホームページより)
開示請求で得た平成23年度から25年度の資料によれば、マウス、ラットを中心に年間8千~1万匹が入荷されており、相当な数の動物が使われていることがわかります。
特徴的なのは、行われている動物実験の内容が、一般の国立大学医学部と比較しても、動物への侵襲性の高いものが相当に多いことです。
動物実験委員会はそれなりに審査を行っているようですが、各申請者の動物福祉への意識や知識はかなり遅れているように思われます。
計画書の書式や記載内容についても相当に改善の余地があると思われますが、これは他の国立大学についてもほぼ同じです。しかし、上記のように侵襲性の高い動物実験が多く、社会的、倫理的な責任が大きいことから、今回、防衛医科大学校へ質問書を送ることにしました。
動物実験計画書の問題もさることながら、動物たちが私たち人間社会のために(少なくともそういう名目で)、国費により、人知れずこのような凄惨な研究に日々使われていることをぜひ知っていただければと思います。